(1)ブダペスト  (2)ドナウベント〜パンノンハルマ  (3)ウィーンT  (4)ウィーンU  
 (5)チェスキークルムロフ  (6)メルニック城〜プラハ (7)プラハT  (8)プラハU
<ハプスブルク>
ハプスブルク家が歴史の表舞台に登場するのは、ルドルフ1世がドイツ国王(神聖ローマ帝国皇帝)に選ばれた 1273年。
その後、マクシミリアン1世の巧みな政略結婚が功を奏し、1526年にフェルディナント1世がボヘミアと ハンガリーの国王に選ばれました。そこからウィーンを首都とするオーストリア・ハプスブルク家の時代が始まりました。
その後、17世紀に30年戦争やオスマントルコによるウィーンの包囲などの危機を乗り越え、バロック文化が花開きます。 1740年カール6世は男子の世継ぎがないまま没し、長女のマリア・テレジアが女性として初めて後を継ぐことになります。
その治世は1780年まで続きますが、18世紀末のフランス革命とナポレオンの台頭によって、神聖ローマ帝国は 解体、皇帝フランツ2世は神聖ローマ帝国最後の皇帝となりました。
その後、オーストリア皇帝という肩書きだけになったハプスブルク家最後の皇帝フランツ・ヨーゼフ1世の時、 ハンガリーにおける民族主義を抑え込むため、オーストリア・ハンガリー二重帝国が成立。 19世紀終盤には、世紀末文化が花開きました。マリア・エリザベート(シシィ)は、フランツ・ヨーゼフの妻です。 1914年、皇太子フェルディナンドがサラエボで暗殺されたことがきっかけで第1次世界大戦が勃発。 フランツ・ヨーゼフ1世の死から2年後に終戦を迎えますが、後を継いだ皇帝カール1世は退位を余儀なくされ、 オーストリア共和国が成立。ハプスブルクの歴史は終わりました。
<ウィーン>
一昨年からボクたちのヨーロッパ旅行は、ドイツ、スイス、オーストリア、ハンガリー、チェコと、 ハプスブルクゆかりの国を辿るものでした。ここで、そのハプスブルクの歴史をすっごく簡単に振り返ってみましたが、 オーストリアは言うまでもなく、ハンガリーやチェコの歴史や文化は、ハプスブルク家なくしては語れません。

さて、ウィーンでのツアーの本来の予定は、シェーンブルン宮殿内の見学など既に昨年見たものだったので、 夕食まで自由行動にさせてもらいました。タケウチさん、無理を言ってすみませんでした。
ウィーンは2度目というものの、まだまだ見学したいところはたくさんあります。 1日や2日ではとても回りきる事はできません。 ということで、事前にしっかりと計画を立てて来ました〜。
ホテルからシェーンブルン宮殿付近までバスの乗せてもらい、そこから皆さんとはお別れ。 地下鉄の駅で1日フリーチケットを購入し、さあ、これで乗り物は全てフリーパス♪
今回は、リンクの周辺にある教会を中心に訪問する予定です。

写真は、ボクたちが宿泊したホテル・カバリエリから見た表通りの朝の風景です。
<地下鉄に乗って>
シェーンブルン宮殿の近くにU4(地下鉄4号線)の駅シェーンブルンがあります。 そこからカールスプラッツ駅まで行き、U2に乗り換え、リンクの北にあるショッテントーア駅までやってきました。 目指すは、最初の目的地ヴォティーフ教会です。
<ショッテントーア駅>
主な観光地はリンク周辺に固まっています。だから、この駅を起点にリンクを回るトラムを利用すれば 効率よく観光する事ができます。写真の中に小さく見えるUのマークは地下鉄の駅があるという目印です。 この駅の近くには日本大使館や精神分析学の創始者フロイトが住んでいた住居もあります。
<ヴォティーフ教会>
1853年に皇帝フランツ・ヨーゼフ1世が暗殺未遂事件に遭った場所に建っています。 そのテロによる暗殺から無傷で逃れられたことを神に感謝し、弟で後のメキシコ皇帝マクシミリアン3世 によって1856年から1879年にかけてネオ・ゴシック様式で建てられました。 1879年に完成した際には、マクシミリアン3世は革命により既に処刑されこの世の人ではありませんでしたが・・
<クイズ4>
ウィーンでは、日本食がブームのようです。
ボクたちが、水を調達しようと地下鉄カールスプラッツの駅で売店に入った時、ある日本食が たくさん並べられていて(パックになっていた)驚きました。その日本食とは何でしょうか。
1.信州そば 2.讃岐うどん 3.天婦羅
4.にぎり寿司 5.うなぎの蒲焼
終了しました。答えは、4.にぎり寿司でした。
<教会入り口>
繊細な装飾を施された2本の白い尖塔が壮麗で美しい教会です。(尖塔の高さは99m) 建物の違いはよくわかりませんが、同じゴシック建築でも建てられた時期や国によって趣が違うようです。
<礼拝堂>
この教会は、フランスの13世紀のゴシックを真似たネオゴシック様式であるため、 かなり古い時代のもののように見えますね。 入口の扉が半分閉まっていたし人の出入りがありませんでしたが、自由に見学することができました。
<内 部>
中に入っていくと、人はほとんどいません。シュテファン寺院を中心とする観光の中心ルートからは外れているし、 王宮からも少し距離があるからでしょうか?でも、ゆっくりと内部の見学をする事ができました。
<聖 壇>
中に入ると先ず、アントワープの聖壇(Antwerpener Altar)が見えますが、 この聖壇は、1879年に15世紀後期のゴシックの木彫りを使って、 彫刻家ハンス・ガッサー(Hans Gasser)によって作られたものだそうです。 地味な教会堂の中で、この聖壇だけが光り輝いていました。
<建築家>
教会建設を希望する建築家を公募し、何人かの建築家の設計図から ハインリッヒ・フォン・フェルステル(Heinrich von Ferstl)のものが選ばれたとのことです。
<建 設>
前に書いているように、1856年に教会の建設に着手することになりました。 最初の計画では12年間の予定でしたが、予算不足のために1879年まで続けられたそうです。
<ステンドグラス>
内部は78枚のステンドグラスで装飾されています。 いつも思うことなのですが、ステンドグラスをどのように写せばいいのでしょうか? ただそのまま写すのでは面白くないし・・。 。
<ステンドグラス>
左の写真や、この写真のように、周りの柱や壁を入れて写すといい感じになるのですが、どうでしょうか?(^^ゞ
<礼拝堂背面>
この写真は、礼拝堂の後部を撮ったものです。 パイプオルガンの後ろ、バラ形のステンドグラスがとてもいい感じでした。 ここのステンドグラスは、芸術的には評価が低いようなのですが、とても美しくウィーンを訪れた際には 是非見て欲しいと思います。観光客も少ないのでお勧めです♪
<プレート>
このステンドグラスの下には、マリア像が描かれており、たくさんのプレートが掛けられています。 そのプレートにはそれぞれ「Dank und Bitte・・・」と彫られてあります。 よくわかりませんが、この教会の建設に対して貢献のあった方への感謝の印として 掛けてあるような気がしました。
誰もいなかったこともあり、この教会に長居をしてしまいました。(^^ゞ
<広 場>
ヴォティーフ教会の傍には、大きな広場があります。一つはルーズベルト広場、もう一つはジークムント・フロイト広場 と呼ばれています。近くに精神分析学者、フロイトが住んでいたのでこの名前がつけられてのでしょうね。
<ウィーン大学>
リンクに沿って南に下っていきます。ヴォティーフ教会のすぐ南にはウィーン大学が建っています。 特に用はなかったのですが、多少、興味があったので立ち寄ってみることにしました。
<飲み物>
ウィーン大学とは全く関係のない話ですが、 ヨーロッパには日本のように歩けば自動販売機に当たるようなことはありません。 だから、喉が渇いたらカフェに入るか、売店で飲み物を購入しなければならないのです。 そもそも、ヨーロッパで市販されているドリンクは、日本と比べてその種類がとても少ないように感じられます。 缶コーヒーのようなものもあるのですが、まずくて飲めたものじゃないです。 お茶のペットボトルもあることはあるのですが、甘味料が入っていて甘くて、これも飲めたものじゃない(笑) その上、売店で買ったドリンクはあまり冷えていません。 仕方なく、ボクたちはいつも炭酸の入っていない水を購入していました。
<内 部>
特に目指すものはなかったのですが、大学の雰囲気を感じてみようと中に入らせてもらいました。 入口から入って左側に、ギッシリと名前の書かれた大理石の壁があります。 写真は、大学校舎へと続く廊下。
ウィーン大学は、これまでに12人のノーベル賞受賞者を輩出したヨーロッパ屈指の名門大学で、 世界130カ国から生徒が集まっているそうです。
<創 立>
1365年ルドルフ4世がカレル大学に対抗して創立したドイツ語圏最古・最大の大学です。 当初は、「ルドルフ4世大学(Alma Mater Rudolphina Vindobonensis)」と呼ばれていたそうです。
<フロイト>
有名なフロイトはウィーン大学の教授ではなく、たんなる講師でした。 大学中庭南の回廊の壁には、功績のあった学者の像が並んでいますが、フロイトの像は付け足しのような感じで 片隅に置かれています。
<中 庭>
現在、約72000人の学生が在籍しているそうですが・・それだけの学生がいて果たして十分な教育機関として 機能できているのかは疑問です。これは、大学の中庭。夏休み中で、学生はほとんど見当たりませんでした。
<ベートーベン>
リンク通りを挟んでウィーン大学の正面にパスクヴァラティハウスがあります。 この白い建物5階の左側の部屋にベートーベンが住んでいました。 ここで交響曲4番、5番、7番、8番、ピアノソナタ「告別」などを作曲したそうです。
<記念室>
せっかくだから、ちょっと立ち寄ってみました。 現在は、記念室として、19世紀に使われていたピアノや楽譜やライフマスク、肉筆の楽譜、 ベートーベン縁の人物画などを展示しています。写真は、部屋の窓から見えるウィーン大学です。
<入 口>
入口から狭い螺旋階段を五階まで上がると、係りの人は三人。観光客は誰もいません(笑) 記念室の様子は、ザルツブルクのモーツァルトの生家と同じような感じでした。もっとも、モーツァルトの生家は 観光客でごったがえしていましたが(笑)
<市庁舎>
リンク通りに沿って、ウィーン大学の南に立派な市庁舎が建っています。 5つの尖塔が美しいネオ・ゴシックの建物、1872年〜1883年に建てられたそうです。
<見学できず・・>
ここも内部を見学させてもらおうと、入口を捜したのですが、どのドアも閉じられたまま。 でも、中では人の声がしています・・どうやら、見学ツアーに参加しないと見れないようです。 写真は、市庁舎正面の通路です。
<市庁舎前>
市庁舎正面の広場は、コンサートや映画の上映など、いろいろなイベントが行われているとのこと。 でも、イベントは夜が中心のようです。日本の露店のような店がたくさん並んでいました。 冬はスケートリンクとしても使われているそうです。
<シュテファンプラッツ>
市庁舎前からトラムと地下鉄を乗り継いで、シュテファン寺院までやってきました。 シュテファン寺院を見学するためではなくて、12時の仕掛け時計を見るためです。 それにしても、シュテファン寺院の周りは、相変わらず人だらけ〜
<アンカー時計>
シュテファン寺院から徒歩で5分、この2つのビルを結ぶ回廊にあるのがアンカー時計です。 正午になると、オーストリアの歴史上の偉人が12組移動しながら時を告げます。 路地に集まってくる見学者の数も半端じゃないです〜
<12分間>
偉人達が時計盤の表を左から右へと1組づつ動いていきますが、1組が動き終わるのに60秒。 12組が終了するまで12分かかりました〜。見てても楽しいものじゃないです(笑)
さて、次は近くのペーター教会の見学です。
<ペーター教会>
アンカー時計から歩いて5分。9世紀の創設でウィーンでは2番目に古い教会です。 現在の建物は、バロックの巨匠ルーカス・フォン・ヒルデブラントが手がけたものだそうです。
<受難の図>
シュテファン寺院のような壮大さはありませんが、巨大なドーム型の屋根が特徴的です。 教会の外壁には、キリスト十字架の受難の図が大きなレリーフとして描かれていました。
<内部装飾>
1708年に完成した内部の装飾は必見です。ここの教会内部見学もフリー♪ 宗教法人でありながら京都の寺は高い拝観料を取っているのに・・・やっぱり日本人は欲深いのでしょうか? 金の装飾や大理石の柱が実に美しい教会です(笑)
<ロットマイヤー作>
教会の内部を飾っている鮮やかな祭壇画や天井画は、オーストリア・バロックを代表する画家 ヨハン・ミヒャエル・ロットマイヤー(1654〜1730年)の作品とのこと。 彼の作品は、メルク修道院やザルツブルクのレジデンツなどでも目にしましたね。
<観光客>
リンクの外れにあるヴォティーフ教会と違って、シュテファン寺院に近いこの教会を訪れる 人は結構たくさんいます。ここでは毎日オルガンコンサートが行われていて、チケットや予約は必要ないらしいです。 タイミングを合わせて来ればよかったかな・・
<主祭壇>
主祭壇の絵は不具者が癒される奇跡がテーマとなっています。 「わび・さび」といった日本人の簡素な美意識とは正反対の華麗な装飾ですが、素直に凄いと思いますし、 芸術的にも素晴らしいものだと思います。
<丸天井>
教会内部の丸天井にはカールス教会の内装も手がけたロットマイヤー (Johann Michael Rottmayer) によって聖母マリアの昇天の様子が描かれています。
<前半終了>
歩けば教会に当たり、王宮もあるし宮殿も大聖堂もあるウィーンは、 京都御苑や二条城、金閣寺や清水寺に代表される数多の寺社のある京都によく似ているように感じました。
<クイズ5>
先にお話したように、アンカー時計に登場するオーストリアの偉人は12組です。 次々と時計盤の表に登場し、通り過ぎて行きます。 さて、ここで問題です。次の選択肢の中にアンカー時計には登場しない偉人が入っています。 それは誰でしょうか?残り4組は、12組に入っています
<選択肢>
1.ローマ皇帝マルクス・アウレリウス 
2.マリア=テレジアとその夫のロートリンゲン公 
3.音楽家ヨーゼフ・ハイドン 
4.神聖ローマ帝国皇帝マクシミリアン1世 
5.音楽家ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
答えは、5.モーツァルトでした。
⇒   3.ウィーンU



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